『戦略の要諦』リチャード・P・ルメルト

M&Aで企業が成長を実現するためにはいくつかルールがある。

まず、自社のフォーカスを見失わないこと。つまりM&Aは自社の基本的な競争戦略を加速または深化させるためのものと考えることだ。M&Aで売上高を増やそうとか利益をふやそうなどと考えてはならない。

また、複雑な組織、事業範囲が広く製品が他分野におよぶ多角的な企業、従業員数が非常に多い企業を買収してはいけない。これは重要な原則である。なぜなら、そうした企業を統合するまでには何年もかかるからだ。

さらにもう一つ、対等合併なるものには絶対に足を踏み入れてはならない。対等合併などしようものなら、誰が何の責任者になるかをめぐる内部抗争で何年も浪費することになる。これは絶対だ。

あなたの会社の価値を高めるような買収、新規市場の開拓を加速してくれるような買収であれば、やる価値がある。ただし言うまでもなく、適正価格で買収することが条件だ。


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