物流経営に求められる人材の能力は、ミンツバーグの「マネジメント(実践)は、アート(ビジョン。創造的発想)クラフト(経験。現実に即した学習)、サイエンス(分析。体系的データ)の三要素がそれぞれの頂点をなす三角形の中で行われるとみなせる」という言葉が端的に表現していると思います。

物流経営で言えば次のように言い換えることが出来ると思います。

アート(ビジョン。創造的発想)=一般教養・知識、リーダーシップなど。経営人材の持つ人柄、魅力、教養などから生まれる創造的なリーダーシップといえます。

クラフト(経験)=改善手法、労務管理手法など。さまざまな経験をPDCAサイクルを回しながら、実践知まで高め、社内や物流現場にわかり易く伝える能力です。

サイエンス(分析)=財務知識、KPI管理手法など。ビジョンや改善目的を数値で明確な目標として置き換え、メンバーに伝える能力です。

経営人材の育成には経験やOJTが重要なのは間違いありませんが、それを補うのが教育です。教育は投資です。結果が出るには時間がかかりますが、取り組まないのとでは将来的に大きな違いが生じます。