仕事のできる方、つまり企画力と実践力のある方は、事に際しては「よく考えて企画を組み立て(Plan)、しっかりと実行し(Do)、結果を検証して(Check)、自分のやり方や考え方を修正し、進化させる(Action)」というPDCA の基本動作をまっとうに繰り返すことで正しく経験を積み、力をつけてきた方です。
PDCA は、製造工程の不具合、品質改善に取り組んでいた米国のウォルター・シューハート博士が提唱したシューハート・サイクルの考え方がベースになっています。その考え方を、シューハート博士と共に統計的品質管理を研究していたエドワード・デミング博士が日本に持ち込み、日本では紹介者の名前をとってデミング・サイクルと呼ばれるようになりました。そして、1980 年代にデミング賞獲得を目指して日本の多くの製造業で行なわれていたTQC(Total Quality Control)と呼ばれる全社的(経営)品質管理活動の中で、実際の経営改善、改革の推進のために、より使いやすいかたちで表現されたものがPDCA サイクルです。
もともとは製造業におけるエンジニアリングのアプローチから生まれたPDCA の来歴からも、PDCA を的確に廻す方法論は、個人のみならず、組織において正しく経験知を重ね、その実践力を高めるためのものになります。 そしてさらに、組織にPDCA を廻させることのできる能力を習得することにより、プロフェッショナルレベルのマネジメントを行なう者、すなわち経営者として、企業を優良企業にして発展を続ける道に入れることのできる実力を蓄えることになります。
(PDCAプロフェッショナルより)