中小企業では物流改善によるコストダウンに消極的です。コストダウンを図っていたとしても、目先のトラック運賃の削減など部分最適なコストダウンしか図っていないことが多いようです。なぜなのでしょうか。

物流の範囲が広く、関わる業者も多くてめんどくさい上に、わかりにくいため、コストダウンがむしろ手間になると考える経営者が多いようです。大抵、物流はパートタイマーなどに任せて、しかも片手間になる場合も多いので、さらに実体が見えにくくなりがちです。大手メーカーでもそうですが、物流部門に優秀な人材を配置しません。理由は簡単でコストセンターだからです。

ドラッガーはかつて物流を暗黒大陸といい、利益の源泉と指摘しました。売上ー費用=利益です。売上が上がらない状況でも、費用削減で利益は出せます。ドラッガーの指摘は今でも通用します。特に現代のように、グローバルにモノが動けばなおさらです。どこからてをつけるべきか、判断に迷います。

しかし、コストセンターだからこそ、みなやりたがらないからこそ、見直すべきなのです。差をつけることができるからです。

中小企業の財務諸表を見ると、物流の観点からだけでも、黒字化に貢献出来そうな場合もあります。

まず、物流の見える化から取り組むのが必要です。