企業の大きさ(売上、利益、人員数など)は社長次第だとよく言われます。中小企業では社長の存在は絶対的なものですから、さらにそれが顕著です。社長の個人的な能力だけではなく、どうやって社員を動かすのか、リーダーシップに大きく左右されるといえます。

社長の意向をくみ取って社員は働きますし、発言をします。できる社員ほど、社長の言動には敏感です。そうした社員は、社長を超えるような言動をつつしみます。結果的に、社員の能力を押さえる結果となることもあります。こうした集積が企業活動ですから、社長のリーダーシップは中小企業の業績に大きな影響を与えることとなります。

参考にリーダーシップ論にもPM理論、コンティンジェンシー理論などさまざまな理論があります。こうした理論も大変参考になりますが、企業が置かれている状況によって必要なタイプも異なりますので、参考にとどまってしまうと思います。それ以上に、リーダーシップは持って生まれた人の性格も大きく影響を与えますので、簡単には変われないとう事実もあるでしょう。

いずれにせよ、社長が企業活動のダイナミズムを理解して、ダイナミックに社員が働けるようにできれば、その企業は必ず伸びます。そのための秘訣といえば、まずはコミュニケーションとよくとり、社長の思いや企業の進むべき方向を社員に伝えると同時に、社長も社員の声に素直に耳を傾けることが大切だと思います。ベクトルを合わせつつ、社内改善で必要な課題を一つ一つクリアすることです。

社長は、細かすぎず、大雑把すぎす、適度に権限を委譲して、社員の能力を伸ばすことが重要です。もっともその前提として、会社の戦略などが合っていることが必要です。