🔴 イラン紛争の現状(3/7時点・開戦8日目)

軍事状況
米・イスラエルによる対イラン戦争は開戦から7日目を迎えたが、事態が収束に向かう兆しはほとんど見られない。イランは中東の少なくとも5カ国に弾道ミサイルやドローンを相次いで発射し、サウジアラビア、クウェート、バーレーンなど湾岸諸国が標的となっている。 Mri

トランプ政権はこの軍事作戦の目的について、イランの海軍・ミサイル・ドローン能力の破壊にとどまらず、体制の弱体化と最終的なイラン国民による政権交代を狙いとしているとされる。 Eurasia Group

停戦の見通し
イランのペゼシュキアン大統領は6日、「幾つかの国が停戦に向けた仲介努力を始めた」と明らかにした。ただ、戦況で優位に立つ米国とイスラエルは停戦に消極的で、実現のめどは立っていない。 JBpress


🚢 国際コンテナ運賃への影響

ホルムズ海峡の実質閉鎖
世界の海上原油輸送の約4分の1、LNGの約5分の1が通過するホルムズ海峡が事実上封鎖状態となっている。カタールエナジーは世界最大のLNG輸出施設の操業を停止した。 Japan Research Institute

IRGCの司令官は「海峡は閉鎖されており、通過しようとするいかなる船舶にも火を放つ」と公式に宣言し、現在、海峡を通過しているのは事実上イランと中国の船舶のみとなっている。 Jiji

運賃・割増金の急騰
VLCCタンカー(中東〜中国向け)の基準運賃は史上最高値の1日あたり42万3,736ドルを記録し、前週末比で94%超の急騰となった。CMA CGMは湾岸向け40フィートコンテナに4,000ドルの緊急割増金を導入、ハパックロイドは標準コンテナに1,500ドル/TEU、冷蔵・特殊コンテナに3,500ドル/TEUの戦争リスク割増金を3月2日付で適用している。 Jiji

MSC(世界最大手)は中東向け貨物の予約を停止し、マースクとハパックロイドはホルムズ海峡の航行を全面停止した。 JBpress

構造的な長期影響
アナリストは「ホルムズ海峡の実質閉鎖・紅海の再封鎖・湾岸ハブ空港の停止という三重の封鎖が同時進行しており、グローバル物流史上前例のない事態」と指摘している。2026年に期待されていたスエズ経由への大規模回帰も完全に消滅したと断言されており、喜望峰迂回が長期化する見通しだ。 Web


✈️ 国際航空貨物運賃への影響

中東ハブの壊滅的打撃
カタール航空(貨物機29機運航)はドーハの空域閉鎖で全便を停止し、世界各地の貨物ステーションで積荷が滞留中。エミレーツスカイカーゴ(世界第4位の航空貨物会社)もドバイ便を停止し、新規予約を全面停止。FedExはバーレーン・イラン・イラク・イスラエル・ヨルダン・クウェート・レバノン・オマーン・カタール・UAE・サウジアラビアへの全フライトを停止している。 Web

アジア〜欧州路線への波及
欧州系キャリアも、トルコ・イラク・イランを経由する従来の南回り回廊が使えなくなり、中央アジア経由の北回りルートへの切り替えを余儀なくされている。TAC Indexのアナリストは「大規模なフライトキャンセルが続く場合、特にアジア〜欧州路線で運賃が大幅上昇する可能性がある」と警告している。 NHK ONE

航空貨物は世界の貨物移動量の1%未満にすぎないが、医薬品・電子機器・生鮮食品など高付加価値品が中心で、世界貿易額の約35%を占めるため、供給制約の影響は甚大となりうる。 Web


🇯🇵 日本への影響

日本の原油輸入の9割以上が中東地域に依存しており、その大部分がホルムズ海峡を通過する。ホルムズ海峡封鎖の長期化シナリオでは、日本GDPへの3%程度の下押しリスクを示す試算もある。 Jiji

まとめると、ホルムズ封鎖・紅海再封鎖・湾岸ハブ空港停止という「三重の封鎖」が重なり、海上・航空ともに運賃は急騰局面にあります。停戦の見通しが立たない以上、少なくとも数週間単位で高止まりが続くと見られています。