『資本主義再興』コリン・メイヤー

「利益」の語源はラテン語の「profectus 進歩、成功」で「proficere 進歩する」に由来する。つまり、利益は目標や目的の達成に向けた進歩や全身と考えると理解すしやすい。今日では、利益とはお金であり、特に企業が事業活動に要した費用を上回った余剰金のことを指す。利益の本来の概念は進歩や前進だが、金銭的利益として理解されるようになった。

利益とは何かを明確にし、目的が確実に他社の利益になるよう、利益の範囲を制限しなければならない。他者を犠牲にして獲得され蓄えられた利益は排除すべきだ。他社に問題を生じさせて得たものは利益ではない。

このシンプルな利益の定義の変化が、世界の本質を根本的に変化させる。それがパーパスが利益獲得の意図と一致させ、利益獲得の意図をパーパスと一致させるからだ。パーパスには2つの要素がある。1つ目は、人々や地球の問題に対して利益を上げる形で解決策を提示すること、2つ目は、人々や地球に問題を起こして利益を得てはらないということだ。