『科学と資本主義の未来』広井良典

元来イノベーションというのは「知的好奇心の追求、自由な創造」といった志向や価値を中核に持つものであって、確かにそれが市場経済での競争や利潤極大化とつながる場合もあるだろうが、決してそれに尽きるものではないということである。

要するに「好きなことを夢中になってやる」のが研究でありイノベーションの種であるということだ。

「短期的な利潤拡大」や「目先の成果」ばかりを追い求めていれば、そもそもイノベーションは生まれない。

真のイノベーションとは短期的利益をめぐる競争を超えたところにある。