『ESG投資の成り立ち、実践と未来』

• 第 2 次 世界大戦 前後 には あまり 動き が なかっ た が、 1971 年 に、 GM( ゼネラルモーターズ) の 取締役会 は、 アパルトヘイト 策 を とっ て い た 南アフリカ に関して、 南アフリカ 事業 継続 の 是非 について 人権 の 観点 から 疑義 を 呈し た。 これ は、 米国 政府 が 1986 年 に Comprehensive Anti-Apartheid Act を 制定 23 する より 前 で、 さらに 国連 が 1974 年 に 南アフリカ からの 信任状 を 受け取ら ない という 決議 を する よりも 前 で あっ た。 そして、 GM は、 1986 年 に 南アフリカ から 事業 を 売却 し 撤退 し た 24。 これ は 人種差別 という 人権侵害 に対して、 国際 社会 が 疑義 を 投げかけ、 法律 改正 に 至る よりも 前 に、 ESG の 観点 から GM という 一 企業 の 取締役会 が 行動 を 起こし た 例 で ある。 南アフリカ からの 撤退 は、 GM に とどまら ず、 大学 基金 の 南アフリカ 資産 の 売却 など 25 社会的 広がり を みせ、 南アフリカ が アパルトヘイト 政策 を やめる こと の 一因 にも なっ た。

•その後かなり時間のたった 2000 年 に、 アナン 国連事務総長( 当時) が 提唱 し た グローバル・コンパクト( 各 企業・団体 が 責任 ある 創造 的 な リーダーシップ を 発揮 する こと によって、 社会 の よき 一員 として 行動 し、 持続 可能 な 成長 を 実現 する ため の 世界的 な 枠組み づくり に 参加 する 自発的 な 取り組み) に 企業 が 参画 し 始め た。 そして、 彼 の リーダーシップ の もと、 国連 と スイス の 外務省 は、 2004 年 に、“ Who Cares Wins: Connecting Financial Markets to a Changing World. Recommendations by the financial industry to better integrate environmental, social and governance issues in analysis, asset management and securities brokerage” という レポート で、 環境・社会・ガバナンスファクター を 資産運用・証券 等 の 事業 に どう 織り込ん で いく かを アクサ、 BNP パリバ、 ドイツ 銀行、 ゴールド マン・サックス、 HSBC、 モルガン・スタンレー、 UBS 等 金融機関 20 社 の 賛同 の もと で 出し た こと は、 すでに 説明 し た とおり で ある。

本書 では、 これ が EGS 投資 の 始まり と、 定義 する。 多く の 記事 では、 ESG を 最初 に 言い出し た 人 は 誰 か 不明、 とさ れ て いる が、 本書 での 発見 では、 アナン 国連事務総長( 当時) で ある と いえる。


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