『戦略の要諦』リチャード・P・ルメルト
ベトナム戦争でマクナマラが抱えたジレンマは、目標管理と戦略は違うという事実を浮き彫りにした。数値目標を並べ立てても戦略にはならない。戦略とはある状況に作用する要因を診断・分析し、どう取り組むかに関する理論的な主張でなければならない。数字の洪水で思考を押し流してはならない。
「結果を出す」ことは重要である。だがそれは戦略の範疇ではない。「結果を出す」のは目標管理の一環であって、戦略ではないのである。
戦略を立てることによって、追求すべき目標は定まる。正しい戦略策定は、まず直面する課題を認識するところから始まり、次に課題を解決するうえで乗り越えるべきポイントを理解する。それによって方針や行動や具体的な目標が導き出されるなら、それはよい戦略策定である。
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