リーダーシップ論の古典的名著です。

マネジメント機能とリーダーシップ機能の比較
1.マネジメント
・計画立案と予算設定
予定された成果を達成するための詳しいステップと予定表を作り、それらの信仰に必要な資源を割り付けていく
・組織化と人材配置
計画からの要請を達成していくための組織構造を作る。さらに組織に適切な人材配置を行い、計画遂行の責任と権限を割り付けていく。人材をガイドするためにポリシー、規則を作り、また実行過程をモニターする方法とシステムを作る。
・コントロールと問題解決
詳しく計画に対する実績をモニターする。計画からの逸脱を発見して、これらの問題を解決するための計画課、組織化を図る。
2.リーダーシップ
・方法を設定する
将来に向けてのビジョンを作り(かなり遠い将来までを見越した)、これらのビジョンを達成する上で必要な変革を実現しいてくための戦略を設定する。
・人材をあるべき方法に向け整列させる。
協力を求めるべき人材もに対して、進むべき方法を言語と行動でコミュニケーションしていく。さらにビジョンと戦略をきちんと近いし、かつさの妥当性を認めるチームと協力関係を作りげていくことに努める。
・モチベーションと意欲高揚
基本的ながら、満たされていない人間のニーズに応えることによって、変革の間に立ちふさがる大きな政治的、官僚主義的、資源上の障害をのち超えていくような人材を勇気づけていく。

ビジョンを生み、それを広く伝えられる人材
20世紀においては、教室や職場でビジネス専門職を育成する際にはマネジメント機能が圧倒的に重視されてきた。
過度なコントロールが行使されている組織では、リーダーシップの発揮が著しく阻害される。
21世紀に成功を収める企業は、リーダー養成の場とならなければならい。激しく変化を続ける環境では、才能を無駄にすることは大きな損害を生む。ここでリーダーを育てていくためには、よりフラットで、ぜい肉のついていない組織構造、さらにコントロールが過剰ではなく、リスクが許容される文化が要求される。
継続的に変化が続く環境で一貫して最大限にエンパワーメントが実現するのは、経営幹部がリーダーシップ発揮に励み、ほとんどのマネジメント機能を組織下部の人材に委譲しているような組織においてである。
幹部たちは、マネジメントではなく、リーダーシップの発揮にほとんどの時間を費やしており、さらに権限移譲を受けた従業員たちが、自分たちの仕事のグループを自ら管理している。

リーダーシップと継続的学習
オープンな態度で他人の発現に耳を傾け、新しいアイデアをテストし、成功のケースでも失敗のケースでも正直に内省する行動には、高い知能指数、MBAの修士号、人並み外れた経歴のいずれも必要ない。しかし今日では、人々が三十五歳を過ぎ、かつそのキャリアでかなりの成功を収めたあとには、このような行動を示す人々がごく少なくなる。しかし松下幸之助のような人物は、比較的簡単な手段を活用して、ほかの人たちが人たちを止めたり、後退している間に、自らを成長させ続けるのである。