「最近は買い物でも、品揃えが豊富、値段が安い、駐車場が広いといった理由でなく、「あの会社は、いいことをやっているから」という理由で店を選ぶ人が増えています。・・・自分たちが儲けるためでなく、会社のため、なかでも社会の弱き人々のためにやっている。そういう会社の商品を買いたいと思い、また就職したいと思う。これは、いままでの経営学にはなかったことです。」
『会社は家族社長は親』坂本光司・渡邉幸義著 PHP研究所 229頁

障がい者を積極的に雇用しながら増収増益を続ける企業の経営について紹介した本の一説です。障がい者を雇用することがどれだけ企業経営にメリットを生むのか詳しく書かれていて、驚くと同時に、感動を覚えました。

環境関連商品などもそうだと思いますが、消費者の購買意識などはいままでのコスト優位、価値優位だけでは簡単に割り切れない状況です。考えてみれば、価値というのは人によって異なるわけですから、必ずしも金銭的な価値だけを表すわけではなく、社会・道徳的な価値判断もあり、そうした側面を重視する人々も多く存在するのは事実です。

よい社会にするためには、金銭的な側面だけではなく、社会にとって良いことをする企業、特に中小企業が存続し、さらに増えることを望みたいと思います。そのためのお手伝いを続けてゆきたいと思います。