コッター,ジョンP.『企業変革力』

オープンな態度で他人の発現に耳を傾け、新しいアイデアをテストし、成功のケースでも失敗のケースでも正直に内省する行動には、高い知能指数、MBAの修士号、人並み外れた経歴のいずれも必要ない。しかし今日では、人々が三十五歳を過ぎ、かつそのキャリアでかなりの成功を収めたあとには、このような行動を示す人々がごく少なくなる。しかし松下幸之助のような人物は、比較的簡単な手段を活用して、ほかの人たちが人たちを止めたり、後退している間に、自らを成長させ続けるのである。


このような人材を観察すると、自らのリーダーシップやそのほかの能力を開発する彼らの能力は、成長を積み重ねるにつれて備わるパワーと深くかかわっている事実に気づくはずである。