ジョンP.コッター 『企業変革力』

20世紀においては、教室や職場でビジネス専門職を育成する際にはマネジメント機能が圧倒的に重視されてきた。


過度なコントロールが行使されている組織では、リーダーシップの発揮が著しく阻害される。


21世紀に成功を収める企業は、リーダー養成の場とならなければならい。激しく変化を続ける環境では、才能を無駄にすることは大きな損害を生む。ここでリーダーを育てていくためには、よりフラットで、ぜい肉のついていない組織構造、さらにコントロールが過剰ではなく、リスクが許容される文化が要求される。


継続的に変化が続く環境で一貫して最大限にエンパワーメントが実現するのは、経営幹部がリーダーシップ発揮に励み、ほとんどのマネジメント機能を組織下部の人材に委譲しているような組織においてである。


幹部たちは、マネジメントではなく、リーダーシップの発揮にほとんどの時間を費やしており、さらに権限移譲を受けた従業員たちが、自分たちの仕事のグループを自ら管理している。