ロジスティクスサービスにおけるサービス特性の実例と対応方法について説明します。
1サービスの無形性 
 実際にサービスを受けないとサービスの内容や質は評価することができません。宣伝だけみてもサービスの内容を実感することはできません。航空会社がパイロットの優秀性や親切なスチュワーデスを広告で訴求するのは、この無形性のためです。
 ロジスティクス企業はサービスを訴求するために、ロジスティクスシステムを支える人材やハードを強調することがあります。ヤマト運輸がセールスドライバーの誠実さを、DHLがネットワークのグローバル性を、Fedexがチームワークの良さを訴求するのも同じ要因からです。


2品質の変動性 
 サービスを提供する社員によりサービス品質は変わります。理髪店で新人よりも顔なじみのベテランを好むのはこうした理由です。対応策としては、研修などで個人によるサービスレベル差をなくすことや、人的関与を減らすことが考えられます。例えば、ホテルや飲食店などでのサービスの研修を行ってサービス品質を保つことや、予約や注文のIT化など自動化で人的関与を減らすことがあげられます。

 ロジスティクスは多くの人的作業が関与するサービスです。そのため、まず研修や訓練で人的なサービスレベルの差をなくすことが必要です。さらに、投資負担がありますが、ITやマテハンの導入などの機械化で品質維持につとめることなどがあげられます。

3不可分性 
 サービスは生産(供給)と消費(需要)が同時です。ホテルなどをイメージしてもらえればよいですが、消費者がサービスを受ける時には、サービスの供給と需要が同時に行われております。その結果、サービスの提供者と受け手の顧客の相互関係が重視されます。場所などの雰囲気、提供者の身だしなみなどが重要な要素となるのです。
 ロジスティクスでは、この点はあまり重視されないかもしれませんが、サービスの特性として認識する必要はあります。運転手の身だしなみや受付の雰囲気への配慮も重要なマーケティング要素なのです。

4消滅性   
 当然ですがサービスは在庫できません。 たとえばホテルや旅客機の空席は機会損失となり、回復することはできません。

 ロジスティクスではトラック、飛行機、船舶などすべての貨物輸送というサービスを行う際に、貨物がなければ空で運行しなければなりません。モノのようにとっておくことが出来ません。そのため共同配送、共同運行などにより実車率、乗客率などを向上させることが求められます。


5需要の変動性 
 季節や時間などにより需要変動が大きくなるのもサービスの特性です。需要管理には、非ピーク時の価格の引き下げ、朝食メニューや平日ゴルフパックなどの非ピーク時の需要活性化があります。レストランのラウンジのような補完サービスも考えられます。供給管理のもっとも簡単な例にはセルフサービスがあります。パートの活用による需要変動の緩和も一つです。非ピーク時に清掃などを行うことで、人員の効率を高めることも一手段です。
 ロジスティクスサービスで需要の変動性に対応することは非常に困難です。需要を自らコントロールすることは困難ですので、供給管理が主な対応策となります。ピーク時に自社の人員や設備だけで対応できなくなった場合に、外注先などを利用することが最も一般的な供給管理策です。


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